2 Jun, 2005「ボーベー行きTER」
■世界の車窓から。

TERって何の略かしらないけど、列車を見たら普通の車両。
F君に聞いたら、どうやら「郊外電車」って感じらしい。
日本的な感覚で言えば、名前を見ればそれがどのレベルの電車か解る。
普通(各駅停車)、快速、特別快速、準急、急行、特急.....とか。
TERは郊外電車、RERは近郊電車、TGVは国際特急....。
う〜ん、よく解らん.....。

F君が切符を買う前に、
「今日はストだから、切符は要らないかも....」と言ってた。
って言うか、日本人から見るとハナから切符は要らないんじゃ?と思える。
RERや地下鉄は自動の改札があるんだけど、
出るときに切符が必要な訳では無いんで、入ってしまえば乗れる。
改札に必ず誰かが居る訳でもないし。
(実際改札のバーを跨いで入る人を見た....って、僕も空港駅で跨いだか...)
また、TER等の国鉄のホームの場合は改札すら無く、
ホームの入り口付近にある黄色い機械にチケットを差し込み刻印する。
(刻印が無いのが見つかると、正規のチケットを持っていても罰金)
つまり、検札さえ来なければチケットなんて全然要らない。
F君が言ってた意味は、ストの日はきっと検札は来ない...ということ。
実際そうでした。
1時間も(ガラガラの)電車に乗ってたのに...。

列車の外見程、車内は古臭くは無い。むしろモダン。
ただ、RERや地下鉄なんかと同じく、なんとなく汚い感じ。
ヤレているのと掃除してない感じと両方。
鉄道に限って言えば、遥かに日本の方が良い。何もかも。
あっ、通勤時の満員状態を除けば...。
(もっともそれとて、冷房の無いパリの地下鉄より良いかもしれない)

窓の外は違う。
パリを出ると数分もしないうちに「世界の車窓から」状態。
陸も空も広い。遠くに山も見えない。ちょっと北海道的。
しかもときどき並んでいる家々は、これまた可愛らしい感じ。
窓から見える風景....ということも手伝い、やはり現実感が希薄。
10分に一度くらいの割に停車する駅は、どこもいかにもローカルな駅。
土がちょっと盛り上がっている所がホームだ。
電車の床面とホームの高さをそろえようなんて気は無い。
もっとも日本も昔はそうだったけど...。

終点のボーベーは、若干ターミナルっぽい駅で、
何本も引き込み線があり、その日働いた車両が何本か休んでいた。

定刻通りの21時丁度に到着。
しかし、日本の今の季節なら6時くらいの明るさ...。

とにかく、とりあえず無事に、ボーベーまでは予定通り来た。
2 Jun, 2005「ボーベー行きTER」End.

TERの車内。写真で見るとかなりモダンで清潔そうだが...。

パリを出て10分ほどで北海道のような風景。窓の白っぽい部分は、車内の写り込みでは無く、汚れ...。
夜の8時過ぎでこの明るさ。

「世界の車窓から」その2。列車の窓から身を乗り出すなんて、何十年降りだろう...。

夜9時にボーベー着。とりあえず人の流れる方に...。

ボーベー駅舎。街全体も含め、おとぎの国のようだ。しかし誰も居ない。