3 Jun, 2005「日本人カメラマンNさん」
■ミラノ在住、日本人カメラマンのNさん

ミラノ・チェントラーレ(ミラノ中央)駅は、
とんでも無くでかい遺跡みたいな建物。
ヨーロッパの主要駅の例に漏れず、
ここもホームは行き止まりになっている。

駅を出て、そのまま前の広場を突っ切ると、またもやマクドナルド発見。
いかにもミラノという感じのカフェにしようかと思ったけど、
まぁ、待ち合わせ場所としても解りやすいので、
ここでNさんを待つことにする。Nさんの家は駅からそう遠くないらしい。

暑かったので、マックシェークを頼もうとメニューを見ると、
こちらではスクージィーと言うらしい。

外のテントの下に並んだマックのテーブル席に座る。
屈強な感じの黒人のマックの制服を来た人が、
ガードマンのように時々見回っている。
なんだかこれだけでも日本とは違う緊張感がある。

15分ほど人間ウォッチングをしていると、Nさんが登場。
僕が外の垣根に囲まれたテーブルの端の方に座っていたので、
僕の顔を知らないNさんは、違う人に声を掛けていた。

「どうも初めまして。ようこそミラノへ (^^)」
メールや電話で話す印象より、ずっと気さくな感じの人。
顔はサイトで見た通りの笑顔で(笑)、
思っていた以上によく喋る。これもイタリア文化の影響か?(笑)

駅付近の安いホテルがあるあたりに連れていってくれた。
インターネットに接続したかったので、
外にネットOKの看板が出ている宿に入ってみた。
プチホテルな外観。
庭には(庭が外から見えるのは珍しい...と思う)、
KAWASAKI Z1000と、YAMAHAのFS-Sが...。
ホテルの人のだろうか?

中に入るとおばちゃんがひとり、若い女の子がひとり。
おばちゃんがなにやらペラペラ話してるけど、
受付はその若い娘が対応する。どうも新米らしい。
部屋も見せてもらい、金額もNさんが値切ってくれて、無事チェックイン。
一泊60ユーロだった。
その新米の娘が何度もクレジットカードを機械に通しても反応しないのに、
おばちゃんが通すと一発でOKだったのは、ベテランだから?
あるいは機械がイタリア製だからか?(笑)
なんにせよ、部屋に荷物を置いて昼飯を喰いに出る。

Nさんの愛車はボルボだった。
とは言え、それが日本で言うところの高級車と感じさせないくらいの見た目。
これもイタリアン・スタンダードなんだろうか?(笑)
4〜5分ほど車に乗り、「何を食べても比較的ハズレが無いから」という
レストランテに着く。

しかし、街はどこも停め放題(のように見える)。
個人的には駐禁に敏感なので(勿論日本での話)、
一瞬車を路上に停めておくことに違和感を感じるが、
どうやらここではさほど心配は無いらしい。
バンパーをぶつけられることさえ気にしなければ。

昨日の6/2はイタリアの統一記念日で休日で、明日、明後日は土日。
そんな狭間の金曜日は結構閉まっている店が多いらしい。
そう言えばミラノ中央駅の駅前でも、閉まっている店が多かった。
「まずはパスタが食べたい」というリクエストで着いた店は、
まだ2時頃なのにあまり人が居ない。
そしてここミラノでも、やはり店の人はイイ感じのおじさん。
若いウェイターやウェイトレスは居ない。

Nさんが「まずは本場のカルボナーラといきますか?(笑)」と言うので、
それと、トマト系のパスタを注文し、シェアすることにする。
ワインもグラスで頼む(デカンタで出て来たけど(笑))。
「水は炭酸入りにします?こっちの人はよく飲むんだけど」
注文の時にもガス入りかそうじゃ無いか聞かれてた。
「ガス!」といえば、通じるらしい。マネしよう。
パンはこちらでは勝手に出てくるようだ。

アンティパスティ(前菜)で出て来たコロッケみたいなのが美味い。
凄く手作り的な感じが良い。店の雰囲気はそれなりに豪華(?)なのに。
で、パスタ(こちらでは普通にスパゲティと言う)。
まず、カルボナーラが美味い。異常に美味い。いや、本当に。
これには相当感動した。まったくしつこく無く途中で飽きない。
続いてトマトのパスタ。これもなかなかイケる。
そもそもトマト系が無難と言えば無難ではあるけど...。

ワイン一杯とアンティパスティ、スパゲティ2品をシェアしただけで、
お腹いっぱいになってしまった.... (^^;
見た目の量も、最初はNさんも「思ったより少ない」と言ってたので、
やはりイタリアの店としてはそれほど多く無いんだろうと思うけど。
機内食もそうだったけど、最近全然量が喰えんな...。

それでもドルチは頼む。
別腹とは言い難いほどお腹いっぱいだったけど...。
迷ったあげくパンナコッタを頼んだ。Nさんはフルーツとジェラート。
が、このパンナコッタはちょっと....。
やけにデカいのが来たのは良いんだけど、なんだかゼラチン質が固過ぎ..。
Nさんも同意。これはちょっと普通のパンナコッタでは無いらしい。
最後がちょっと....だったけど、スパゲティは本当に美味かった。
やはりイタリアはヤバいかもしれん。

Nさんは、有名高校→有名大学というエリートコースだったのに、
何故かN.Yのアートスクールに入り、
N.Yで何年か働き(ながら?)、何カ国かを放浪したあと、
5年前からミラノに住み着いた.....という経歴の持ち主。
ちょっと仕事絡みで最近知ったプロ用デジカメの新機種の話をすると、
Nさんはその機種のユーザだった。
仕事的興味もあったけど、僕も元々カメラが好きなので話に華が咲く。

最近の日本事情(と言っても年に1回は帰国してるらしいけど)や、
若者の話(これはどこの国も同じらしい)、IT系の話、習慣の違い....等々。
初めて会ったとは思えないほど話題に事欠かず、
ミラノの初ランチを楽しくいただきました。

途中でトイレに行きたくなり、
Nさんに「トイレってなんて言うの?」と聞くと、
「Bagno(バーニョ)だけど、Toiletで普通に通じますよ」と。
確かに立ち上がって店の人に「Scusi.」と言うと、
「Toilet?」と逆に聞かれた。

パりのカフェもそうだったけど、
どうも古い建物の店は地下にトイレがあるのが普通みたいだ。
しかもトイレだけ地下。他には何も無い。
それに微妙に汚い....。
たまたまかなぁ〜。

Nさんに街の中心辺りまで送ってもらい、
また、いつか会うことを約束して別れる。

ミラノの滑り出しはNさんのおかげで、
美味しいお昼と、安いホテルと、楽しい時間をゲット!
3 Jun, 2005「日本人カメラマンNさん」End.

行き止まりのホーム。パリ北駅より古い雰囲気。でも空間は広い。

石造りの建物に、カラフルなポスターや看板が妙に似合う。

広く見えないけど、写っている人の大きさと比べてみよ。これがコンクリじゃ無くて石なのが凄い。正面中央出口の内側。

ミラノ中央駅正面外観。両サイドが入りきりませんでした....。駅前は結構広いスペースが広がる。

ミラノの宿となった『HOTEL 2000』。

通りの先がミラノ中央駅。

裏側から。左手前が庭。街中で庭が通りから見える建物は珍しい。2階の左側の窓が開いているところが僕の部屋。

昼時を過ぎていたからか、休日の狭間だからか、お客さんは居なかったけど、パンナコッタ以外はとても美味しかった。特にカルボナーラは絶品。

ホテルの側で見かけた、『FIAT チンクェチェント』(ルパン三世のより新しいタイプ)。こんな車が様になる街だよなぁ〜。しかし、路上と歩道の二重駐車...(笑)