■歩く歩く.....

まずは街の中心を目指してみることにする。
イタリアの都市には必ずDuomo（大聖堂）があり、
そこを中心に街が広がっている....と、Ｎさんが言っていた。
Duomoの文字は当然地図に出ているので、そこを目指し歩き始める。

街中は結構バイクの二人乗りが多い。
BuellのXB12Sでタンデムしているカップルが居た。
ハーレー・ダビッドソンが作っているスポーツバイクだ。
実は結構イタリアで売れてるらしい...。
バイクとスクーターの比率は若干バイクが多い感じ...。

程なくDuomoが見えて来る。
その前に３台のバイク（日本製スーパースポーツばかり）に分乗した、
６人のツーリングの人たちがスタートしようとしていた。
女性一人がバイクに股がった彼の写真を取ろうとしているので、
「Take Foto ?」と、英語とイタリア語の混在かつ、
単語を並べただけ...という言葉を発しながら自分を指差したら、
カメラを渡された。CanonのIXY Digital。
デジカメも日本製が世界中を席巻。
６人は、みんな革ツナギ等を来ていて、
（しかもかなりスポーティーなハデなカラーで...）
バイクもバイクだし、日本で言うと「走り屋系」ファッションなんだけど、
テールトランクは付いてるし、タンデムだし、
やっぱりツーリングの途中なんだろうなぁ〜。

Duomoの側に来た。
圧巻。
なんだこの異様な大きさの「石作り」の建物は...。
しかも細部の装飾。
あまりこのテの歴史的かつ装飾的建築物に興味は無いんだけど、
それでも結構感じるモノがある。
残念なのは正面側が修繕中らしく、全体が工事の幕に覆われていた....。

Duomoの広場の横に、なにやらエアーで膨らんだ透明のドームがあり、
その中には、昔の飛行機やら車やらが入っている。
（名車FIAT500とか。「カリオストロの城」のルパンの車ね）
何かの展示だろうか？
答えはすぐに解った。
Duomo横の建物の中で、イタリアンデザインの歴史の展示をやっている。
その為の客寄せらしい。
少し迷ったけど、ガイドブックが無いから他も解らないし、
結構面白そうなので入ってみることにした。

チケット売り場で「チケット、ウノ、ペルファボーレ」と言うと、
売り場のお兄ちゃんが、「もぎり」部分を誤ってちぎってしまい、
そのまま途中で破れて２つになったチケットを渡された...(^^;
売り場の反対側のもぎり担当のお姉さんにそのチケットを渡し、
「彼が破っちゃったんだよ。」と指差しと目線で合図をすると、
売り場窓口のお兄さんを見て、「...ったく」という感じで首を振っていた。
微妙な職場の人間関係を垣間みる（笑）
そのお姉さんに、「No foto」とデジカメを指して言われた。ちょっと残念。

入ってみてから解ったんだけど、乗り物系の展示ばかりでは無く、
家具、建築、グラフィックデザイン、ファッション、写真、映画....と、
かなり広範囲にわたって、様々な時代のイタリアの作品が並んでいる。
これは入って正解。
それと、展示物と同じくらい感動したのは、この展示会場の建物そのもの。
帰ってからガイドブックを見て解ったんだけど、
ヴィスコンティ家などの歴代ミラノの統治者が暮らした建物らしい。
これがまた凄く素敵な空間で....。
展示物の説明は英語併記だったけど、読むのが面倒だし、
読んでもいまいち解らないので、見るだけで１時間程で終了。

さて、どうしたものか...と考えつつ、喉が乾いたので売店を探す。
売店のおじさん（やっぱりちょっとイカすおじさんだ）に、
「Buongiorno」と声を掛け、ミネラルウォーターを指差す。
お金を払って、やっぱり「メルシー」と言いそうになり、
一瞬考え「Grazie!」。

イタリア語ではトラムと言う路面電車。
とにかくミラノは沢山走っている。
ヨーロッパで路面電車というと、プラハ...というイメージが
なんとなくあったんだえけど、いやいや、
ミラノは完全に路面電車の街だぜ...って、僕が知らないだけ？
で、
路面電車に乗って移動してみたいんだけど、
ガイドブックが無いと乗り方が解らない。
チケットはどこで買うのか、路線はどうなっているのか....。
やっぱりホテルに一度戻ればよかったか？と若干後悔。
まぁ、ガイドブックが無いから...というより、
ホントは、売店の人とかに聞いてみれば良かったんだけど、
まだ、イタリア初日でそこまで勇気が無かった....。

仕方なく、テクテク歩いて行くと、
何やら噴水のある広場に着いた。
ちょっと....というか、かなり足が疲れたので、
しばらくそこのベンチで休憩。
ウェディングドレスを来たカップルが、
結婚式の帰りか、広告用なのか解らんけど撮影されている...。
そんな感じがまた、絵になったりのどかだったり...。
しかし天気が良くて気持ちが良い。
眠ってしまいそうになるが治安が不安なので、なんとか持ちこたえる。

結構長いこと（１時間くらい？）休憩した後、
さっきＮさんの車の中から見かけた、バイク用品屋に行ってみることにする。
だいたいの場所は解ってる（つもりだった）ので、
来た時とは違う道を通ってそっちに行ってみることにする。

一時間も休憩した噴水広場の前の古城、
「スフォルツェスコ城」というミラノの代表的な観光地のひとつで、
奥は広大な公園、中は美術館や楽器博物館などが無料で入れて、
見所満載の観光名所だったらしい。
ガイドブックが無いとこういうことにも気づかない...（苦笑）

歩き始めると、城の塔の前に泊っているニューパンダが似合い過ぎ。
って言うか、いちいちなんでも絵になる。
ずるい...（笑）