8 Jun, 2005「最後の晩餐」
■新しいパリの方で...

市内の道はどこを走っても混み初めていて、
モンパルナスまで時間掛かりそうだなぁ〜という感じだったけど、
何故か約束より早い7時頃にホテルの前に着いてしまったので、
とりあえずI君のアパートに戻り、そこで待つことにする。

メモリーが一杯になってしまったデジカメからデータを吸い上げたり、
なんとなしに話をしているうちに19時半を過ぎる。
Aさんはどうしたかな?という話をしていたら、丁度やって来た。

I君が連れて行ってくれた店は、
「新しいパリと古いパリ、どちらの雰囲気が良い?」
と聞かれたので、“新しいパリ”とリクエストしたら決まった店だ。
ちなみに“古いパリ”の方の店は、
とても観光客が来るような感じの店では無いらしい。
本当に田舎の古い家庭料理の店....ということで、
そちらも十分魅力的な説明だったのだけど、
料理が今日の昼食べた煮込み系と若干かぶる...ということで、新しい方に。
“新しいパリ”は、アパートを出て角をひとつ曲がったところにあった。
100mも歩かない。

店の入り口は狭くて目立たないんだけど、中に入ると非常にモダンな感じ。
ヒルズあたりの店と言われても疑わない。
奥の方に行くとかなり天井が高い広い空間がある.....が、
今日はパーティーで貸し切りになっていて入れない。残念。

とりあえず、メニューをI君が訳してくれる。
イタリアでは、フィレンツェ駅のセルフサーヴィスで、
豚のTボーンステーキを食べた以外は肉料理を食べてなかったので、
僕は鴨肉を食べることにした。
フランスでは、料理をみんなで取り分ける習慣が無いらしく、
いろいろ食べてみたかったんだけど、郷に入れば郷に従え....だ。

Aさんはこの一週間、ひとりで随分とパリ市内をまわったようだ。
実家が造り酒屋で、今までも、次の仕事もお酒関連のAさんらしく、
ワイン工場のバスツアーなんてものにも参加し、ボーベーも行ったらしい。
古城を見たと言っていた。
当然、僕は見ていない。
古城がボーベーにあったことすら知らない。

彼女は、僕がパリを発った翌々日の土曜日、
フランス人のF君と会う約束をしたらしいんだけど、
彼女が携帯を持っていなかったことで待ち合わせ場所で行き違いになり、
結局会えなかったのを非常に残念がっていた。

料理はどれも美味しかった。
オーナーは30代半ばくらいのスパニッシュ系(かな?)の女性。
かなりな美人。
こんなお金の掛かってそうな内装の店を持ってるとなると、
一体どんなバックボーンがあるのやら...。
...という所に考えがいってしまう僕も、なんだかなぁ。

ワインも美味しい。
アルコールに弱い僕は、赤ワインはちょっときつくて苦手なんだけど、
このワインは美味かった。
日本で買えるかな?
(そういえば、F君が家に持って来てくれた赤ワインも美味しかった)
やっぱりフランスはワインの国ってことか?
それともここのワインは単に高かったのか?(笑)

楽しくて美味しい食事を終え、今度はパリの夜景観光ツアー。
再度、日本語ガイド&運転手付きベンツによるドライブ。
パリのもう一つのシンボル、エッフェル塔の側を通る。
0時から10分間、塔全体がキラキラと光り始める。
エラく奇麗。
って言うか、もうそんな時間になってたのか...。

モンマルトルの丘に登る。市内が一望できる....が、
ここのサクレ・クール寺院がライトアップしていなかった。
本当はそれが綺麗で僕等に見せたくて連れて来てくれたらしい。
寺院の駐車場は結構薄暗かったけど、人が沢山居たんで、
きっと僕等が来る直前くらいまでライトアップされてたんだと思う。
残念。

モンマルトルから戻る頃から、とてつもなく眠くなってくる...。
ここ8日間、毎日0時くらいには眠っていたし、
特に今朝は4時半起きだったので、余計だ。
3人の話を聞きつつ、ときどき意識が遠のく。
たまに返答するんだけど、半分寝ボケて変なことを言わないかと、
睡魔と戦いながらもヒヤヒヤする自分がおかしい...。

Aさんをホテルの前で降ろして別れる。
行きの飛行機が同じというだけで知り合いになったけど、
なかなか面白い時間を過ごせました。
特に知り合った香港から初日のパリまでは、
不安と退屈を回避できたのですごく助かった。
あと一日パリを満喫して、無事に帰国してください。
(帰国の翌日、無事に帰って来たという連絡がありました)

アパートの近所の路上に駐車スペースを探すが、中々空きが無い。
一カ所空きを見つけるが、どう見てもこのベンツは無理な感じ。
軽自動車なら入りそうだけど....。
が、ここに入れるらしい。
「だって、停めないと寝れないじゃん!」
と、I君。
前後の車(ゴルフとアウディ)をバンパーを当てて、
ミシミシと少しずつ押しのけながら、
何度も切り返しながらなんとか入れる。
ベンツ、しかもレンタカーである。
日本では考えられないこの事実。
車という「道具」に対して無頓着になるのも当然か....。
レンタカー屋も何も言わないと言う。
まぁ、これが日常なら当然だな。
こちらの人に言わせると、バンパーは当てる為に着いているとのこと。
まぁ、そうなのか...。ん?そうなのか?
う〜ん。

ピカピカの車が命の次に大事な人は、
少なくともパリとイタリアでは車で外出しないことをお勧めします(笑)
あるいは路上駐車はもとより、駐車場にも停めないで出歩くか...。
駐車場も左右の車が当てる可能性「大」です。
一台ごとの立体駐車場なら大丈夫なんだろうけど、
日本でよく見るあのタイプの立体駐車場は、
こっちではまったく見かけなかった....。

さて、無事(?)に車を停め、アパートに戻ると、
そそくさと荷物をまとめ、2階(こちら式)の空き部屋に行く。
とにかく眠いんだけど、とりあえずシャワーを浴びる。
既にもう2時を過ぎていて、きっとここ数日のように早く起きて、
シャワーを浴びるなんてことはできないだろうなぁ〜と。

ベッドの枠が壊れていたので、マットを床に置く。
ロッカーの中に寝袋が入っていたので、
マットの上で寝袋に入って寝る....。勝手に使わせて頂きました(多謝)

寝る前に少し日記を書こうと思ったけど、やはり眠い。
ヨーロッパ最後の夜も、そのまま落ちました。
8 Jun, 2005「最後の晩餐」End.

車が一瞬止まった瞬間のパチリ。パリと言えば凱旋門とエッフェル塔。

「新しいパリ」の方の店内奥。僕等が入った直後くらいから、ここでパーティーが始まった。

僕等が座った席。左奥が入り口。少し暗くてシャッター速度が遅かったので、I君が高速で震えているみたいになってますが...(笑)

美味しかった赤ワイン。これ、日本で手に入りますか?誰か?

※後日(05年9月)I君から聞いたんだけど、この店、閉店して売りに出されたらしい...。残念。スパニッシュ系の彼女は何処へ?

夜中に10分だけ煌めくシンデレラ・エッフェル塔。
夜、動く車の中、コンパクトデジカメ...という状態では、この画像が精一杯でした(つか、ピントくらい合わないのかねぇ→デジカメ)。